top of page
検索

小学生時代の給食指導

  • ookoo-ro
  • 2024年8月23日
  • 読了時間: 2分

 8月も残りわずか。児童生徒の夏休みが終わり、新学期が始まる。この時期になると思い出すのが小学校のときの給食指導についての一風景だ。

 小学2年生のころ、同級生の中に、目がクリクリっとして愛らしいけれど、クラスで一番背が低く、やせていて、青白いくらいの顔色の女の子がいた。

 その子は牛乳が苦手のようで、毎日、給食時間の終わり、昼休みの始まりを告げるチャイムが鳴っても、3分の1ほど残った牛乳を飲み切れず、席に座っていた。

 担任教師は、その子に牛乳を飲み切るまで、席から離れないように指導していた。きっと牛乳を飲むことで、成長期に必要な栄養摂取を促したり、食べ物を粗末にしてはいけないことを教える、好き嫌いのない大人に成長してほしい等の教育的配慮からの指導だったのだろう。

 しかし、その子は昼休みが終わり、掃除時間を知らせるチャイムがなっても、牛乳を飲み切れず、着席していた。

 掃除が始まると、教室の床で掃いたり、雑巾で拭く作業をするために、机といすはすべて教室の片側半分に押しやられる。押しやられた机といすの間に挟まれても、その子は掃除が終わり、午後の授業が始まるまで、ずっと牛乳瓶の前に座らされていた。

 その子は、どんな思いで牛乳瓶を見つめていたのだろう。

 今の自分なら、教師の目を盗んででも、その子の牛乳をなんとか処分しようとするだろうが、小学2年生だった当時の自分には無理なことだった。

 もう50年も昔のことなのに、小学校・給食・牛乳というキーワードから想起される風景である。

 今の時代の小学校では、牛乳嫌いの児童へどのような指導をしているのだろう。


 
 

最新記事

すべて表示
小学生向け授業

数週間前、ある小学校で、4年生向けの授業をした。花屋さん、畜産業者、医師など複数の社会人が講師として呼ばれており、各教室に分散して、20人ほどの児童を前に30分ほど職業紹介をするというものだった。 4年生を相手に、どんな話をすれば興味を持って聴いてもらえるか悩んだが、自分が一番相談を受けることが多い相続の話をした。 授業中、4,5人の児童から質問が出るなど反応は上々で、あっという間

 
 
共同親権

令和8年4月1日から共同親権が導入されることになった。 現在の民法では、離婚する夫婦に未成年の子どもがいるときは、必ず父母のどちらかを親権者に決める必要があり、単独親権しか認められていなかった。 親権とは、未成年の子どもの身上監護と財産管理を行うことができる権限で、身上監護権に基づいて、親権者は子どもの生活場所を決めたり、進学先を決めることができ、財産管理権に基づいて、子どもの預金を

 
 
「モームリ」の摘発

退職代行サービスの提供で近年急成長を続けていた会社に強制捜査のメスが入った。 (1)弁護士の資格がないのに報酬を得る目的で法律事務を取扱う(報酬をもらって、労働者に代わって退職の手続きをする中で、使用者と残業代などの請求をして交渉するなど)行為と(2)報酬を得る目的で、弁護士に法律的な事務を紹介する行為を行った疑いが持たれているようだ。 これらの行為は非弁行為といわれており、2年以下の拘禁刑または

 
 
bottom of page