top of page

袴田さんの再審無罪判決確定について

ookoo-ro

 静岡地裁の無罪判決に対して、検察が控訴しないまま、控訴期間が経過したので、無罪判決は確定した。

 言い換えれば、これまでに言い渡された地裁、高裁、最高裁の死刑判決は全て誤りであったことになる。

 死刑判決が執行されなかったことは、不幸中の幸いだが、刑務所に拘禁された50数年間は戻らない。

 先日、袴田さんの無罪判決を勝ち取るまでの袴田さんの獄中での日記、弟の無罪を訴え続けた姉の活動等をまとめた報道番組を見た。

 袴田さんのお姉さんの話しによれば、袴田さんが獄中からお姉さんに宛てた手紙の内容は、死刑判決確定を境に大きく変わったそうで、死刑判決後は、自分だけの世界を作り出してその世界に閉じこもる内容に変わっていったとのことだった。

 無実の訴えが最高裁にも届かなかった現実に絶望し、死刑執行の恐怖から逃れるための防衛本能だったのかもしれない。

 それにしても納得できないのは、なぜ裁判にこれほど時間がかかるのかということだ。

 もちろん被告人が否認していて、目撃者も指紋も出ていない事件では、有罪か無罪か、裁判官が悩み、特に慎重に証拠を確認するので判決までに時間がかかるのは分かる。

 しかし、それでも判決までに、4年も5年もかかるのだろうか?

 もっと早く無罪判決が出せなかったのか、残念でならない。

 


 

 

最新記事

すべて表示

香りの博物館

別府の鉄輪温泉近くにある「香りの博物館」へ行った。 古代の香水の起源となった樹木【白檀や伽羅など】や動物【麝香鹿、麝香猫など】の分泌物など、瓶詰めになっている数十の香りを嗅いだり、現代の有名な香水【シャネルやディオールやイブ・サンローランなど】の香りを嗅ぎ比べるのも楽しかっ...

みひつのこい

岸田前首相の演説会場に爆発物を投げ込み、2人に怪我を負わせた事件の刑事裁判で、和歌山地裁は、殺人未遂罪等で懲役10年の判決を下した。検察官は、15年を求刑し、弁護側は傷害罪にとどまるとして3年が相当と主張した。 殺人未遂罪と傷害罪では、刑の重さが全然違うから、被告人にとって...

水原一平氏の判決

2月7日、カリフォルニア州の連邦地裁が、水原氏に対し、大谷選手の口座から約26億円を騙し取ったとして、検察官の求刑どおり禁錮4年9カ月と大谷選手への26億円の賠償を命じる判決を下したそうだ。 水原氏の弁護人は、ギャンブル依存症という病気が原因であることや大谷選手から支払われ...

bottom of page